「保育士の仕事って実際どんなことをするの?」「やりがいや大変なことは何?」という疑問に答えます。
保育士の主な仕事内容
保育士の仕事は、子どもの保育だけではなく、多岐にわたる業務があります。
子どもの保育・教育
- 乳幼児の生活援助(食事・排泄・睡眠・着替えのサポート)
- 遊びや製作活動を通じた発達支援
- 集団生活のルールを教える
- 安全管理・事故防止
保護者との連携
- 連絡帳の記入・配布
- 登降園時の保護者対応・情報共有
- 保護者会・個別面談への参加
記録・事務作業
- 保育日誌・指導計画書の作成
- 園だよりや行事案内の作成
- 保育材料の準備・片付け
行事の企画・準備
- 運動会・発表会・遠足などの企画・準備
- 季節の製作活動(ひな祭り・七夕など)
保育士の1日のスケジュール例(認可保育園)
| 時間 | 業務内容 |
|---|---|
| 7:30 | 開園・早朝保育開始・登園受け入れ |
| 9:00 | 朝の会・自由遊び |
| 10:00 | 設定保育(製作・体操など) |
| 11:00 | 給食準備・昼食 |
| 12:30 | 午睡・記録・休憩 |
| 14:30 | 午後の自由遊び・おやつ |
| 16:00 | 降園対応・保護者との連絡 |
| 17:30 | 延長保育・片付け・翌日の準備 |
| 19:00 | 閉園 |
※シフト制のため、早番・遅番があります
保育士のやりがい
子どもの成長を間近で見られる
「はじめて歩いた瞬間に立ち会えた」「名前を呼んでくれるようになった」など、子どもの成長の瞬間を毎日見られることが最大のやりがいという声が多いです。
「先生」と慕われる喜び
子どもたちから信頼され、「先生大好き!」と言われる瞬間に大きなやりがいを感じる保育士が多くいます。
社会への貢献実感
働く保護者を支え、子どもたちの健全な発育を支援する仕事は社会的意義が大きく、「なくてはならない仕事」というプライドを持って働けます。
保育士の大変なこと
体力的な消耗
子どもと一緒に動き回ったり、抱っこをしたりと体力を使う仕事です。腰痛や足の疲れを訴える保育士も多く、体力管理が重要です。
書類・記録作業が多い
保育日誌・指導計画・連絡帳など、保育以外の事務作業が意外と多く、残業の原因になることがあります。
保護者対応のプレッシャー
クレーム対応や、保護者の要望に応えることにストレスを感じる保育士もいます。コミュニケーション力が求められます。
保育士の給与・年収
| キャリア | 目安年収 |
|---|---|
| 新卒・経験1〜2年 | 250〜300万円 |
| 経験3〜5年 | 300〜350万円 |
| 経験5〜10年(主任クラス) | 350〜400万円 |
| 経験10年以上(園長クラス) | 400〜500万円以上 |
※施設の種類(公立・私立・認可・認可外)や地域によって大きく異なります。
給与を上げる方法
- キャリアアップ研修の受講(処遇改善等加算による給与加算)
- 公立保育所への転職(公務員としての安定給与)
- 給与水準の高い施設への転職(院内保育所・企業内保育所など)
保育士への転職を考えているなら
保育士として働きたい・保育士に転職したいという方には、保育士専門の転職サービスの活用がおすすめです。
まとめ
保育士は子どもの成長を間近で見られる、社会的に重要な仕事です。体力的・精神的に大変な面もありますが、それ以上のやりがいがあります。給与面は施設選びや資格取得で改善できる部分も多く、転職によって条件を大幅に向上させた事例も多くあります。

職場タイプ別の仕事内容の違い
保育士が働く職場は多岐にわたります。施設の種類によって業務内容や雰囲気は大きく異なるため、自分に合った環境を選ぶことが大切です。
認可保育園(大規模)
0〜5歳の子どもを預かる認可保育園は、保育士の職場として最も一般的です。クラス担任として一定人数の子どもを受け持ち、年間を通じた保育計画に沿って保育を行います。行事(運動会・発表会・遠足など)の準備や、保護者向け通信物の作成など、保育以外の業務も多岐にわたります。チームで働く環境のため、先輩保育士から学びやすい点が特徴です。
小規模保育(定員6〜19名)
0〜2歳の乳児を少人数で保育する小規模保育施設は、アットホームな雰囲気が特徴です。一人ひとりの子どもと深く関われる反面、スタッフ数が少ないため、一人が担う業務の範囲が広くなる傾向があります。乳児保育の専門性を高めたい方に向いています。
企業内・院内保育
企業の従業員や病院スタッフのための保育施設です。一般的に子どもの人数が少なく、夜間保育がない施設も多いため、比較的働きやすいと感じる保育士が多いです。ただし、保育士同士の交流が少ない環境になりやすく、孤独感を感じるケースもあります。
認定こども園
幼稚園と保育園の機能を合わせた施設で、保育士資格に加えて幼稚園教諭免許を活かせます。教育的なカリキュラムにも携わるため、保育の幅を広げたい方に人気です。保護者のニーズも多様で、丁寧な個別対応が求められます。
学童保育(放課後児童クラブ)
小学生を放課後に預かる施設です。対象年齢が小学生のため、乳幼児の体力的なケアは少なくなりますが、子ども同士のトラブル対応や、勉強・遊びのサポートが中心になります。午後から夜間の勤務が基本です。
職場タイプ別:1日のスケジュール比較
認可保育園の1日(例:8:30〜17:30勤務)
| 時間 | 業務内容 |
|---|---|
| 8:30 | 出勤・引き継ぎ・子どもの受け入れ |
| 9:00 | 朝の会・自由遊び・外遊び |
| 10:00 | 設定保育(制作・歌・体操など) |
| 11:00 | 給食準備・昼食・食後の歯磨き指導 |
| 12:30 | 午睡の見守り・記録作業・事務 |
| 14:30 | 午後の自由遊び・おやつ |
| 16:00 | お迎え対応・保護者へのフィードバック |
| 17:30 | 翌日の準備・環境整備・退勤 |
小規模保育の1日(例:9:00〜18:00勤務)
| 時間 | 業務内容 |
|---|---|
| 9:00 | 開園・登園受け入れ |
| 9:30 | 乳児との触れ合い遊び・絵本読み聞かせ |
| 10:30 | 沐浴・着替え補助(乳児クラス中心) |
| 11:00 | 授乳・離乳食・昼食補助 |
| 12:00 | 午睡・SIDS確認(乳児は特に重要) |
| 14:30 | 午後の活動・おやつ |
| 16:00 | 降園対応・清掃 |
| 18:00 | 退勤 |
保育士の仕事:リアルなシナリオ
認可保育園3年目・2歳児担任のAさんの場合
Aさんは週5日フルタイムで、2歳児12名のクラス担任を務めています。毎日の保育に加え、週1回の保育日誌の記入と、月1回の指導計画書の作成が定例業務です。
「先生!先生!」と毎朝駆け寄ってくる子どもたちの姿に元気をもらう一方、トイレトレーニング中の子どもへの対応や、午睡中のSIDS(乳幼児突然死症候群)チェックなど、緊張感が続く瞬間もあります。また、「うちの子、友達に噛まれた」という保護者からの相談への対応には特に気を遣います。それでも、「先生のおかげで保育園が大好き」という保護者の言葉が、仕事を続ける原動力になっています。
大規模保育園から小規模保育に転職したBさんの場合
以前は60名以上の認可保育園に勤めていたBさんは、「もっと一人ひとりと向き合いたい」と思い、定員15名の小規模保育施設に転職しました。スタッフは3名と少ないですが、子どもと保護者の名前・個性をすべて把握でき、きめ細かいケアができることに大きなやりがいを感じています。一方で、休憩が取りにくいことや、行事の準備も少人数でこなさなければならない点は大変だと感じています。
よくある質問(FAQ)
- Q. 保育士は子どもを保育するだけの仕事ですか?
- A. いいえ、保育以外にも事務作業・保護者対応・行事の企画準備など多岐にわたる業務があります。保育日誌や指導計画書の作成など書類業務も日常的に発生します。残業が発生しやすい原因の一つとも言われています。
- Q. 保育士の勤務時間はどうなっていますか?
- A. 施設によって異なりますが、多くの保育園はシフト制で「早番(7:00〜16:00頃)」「日勤(9:00〜18:00頃)」「遅番(11:00〜20:00頃)」などが設けられています。週によってシフトが変わるため、生活リズムを整える工夫が必要です。
- Q. 保育士の仕事は体力的にきついですか?
- A. 子どもを抱っこしたり、外遊びで一緒に走り回ったりと体力を使う場面は多いです。腰痛や足の疲れを訴える保育士も多く、日頃からの体力管理・体のケアが大切です。ただし、職場環境や担当年齢によって負担は異なります。
- Q. 男性保育士はどのくらいいますか?
- A. 厚生労働省の調査によると、保育士全体に占める男性の割合は約3〜5%程度と少数ですが、近年は増加傾向にあります。「力強い遊び相手」として歓迎されることも多く、就職・転職のハードルは以前より低くなっています。
- Q. 未経験・ブランクがあっても保育士として働けますか?
- A. 保育士資格があれば、ブランクがあっても働けます。近年は人手不足のため、復職支援を行う施設も増えています。保育士専門の転職サービスを活用すると、ブランク歓迎・未経験可の求人を効率よく探せます。
- Q. 保育士の離職率は高いですか?
- A. 一般的に保育士の離職率は他の職種と比べてやや高めと言われています。主な理由として「給与の低さ」「人間関係」「業務量の多さ」が挙げられます。ただし、職場環境の改善に取り組む施設も増えており、転職によって働く環境を大幅に改善できるケースも多くあります。
- Q. 保育士の仕事で最もやりがいを感じる瞬間はいつですか?
- A. 「子どもが初めてできたことに立ち会えたとき」「卒園式で保護者から感謝の言葉をもらったとき」などが多く挙げられます。日々の大変さを超えるほどの喜びがあると語る保育士は多く、長く続けられる職業の一つです。
- Q. 保育士はパートや派遣でも働けますか?
- A. 保育士資格があれば、派遣・パート・非常勤など多様な働き方が可能です。ライフスタイルに合わせて週2〜3日勤務や、放課後のみ勤務できる学童保育を選ぶ方もいます。産休・育休後にまずパートから復帰するケースも一般的です。
保育士として長く働くためのコツ・キャリアアップと悩みへの対処法
長く働き続けるために大切な3つのこと
保育士は心身への負担が大きく、離職率が高い職種のひとつです。長く活躍するためには、無理をしない工夫と職場環境の見極めが欠かせません。
- オンとオフの切り替えを徹底する:子どもたちへの責任感から仕事を持ち帰りがちですが、休日はできる限り仕事から離れる時間をつくりましょう。趣味や運動など、自分だけのリフレッシュ法を持つことが継続の秘訣です。
- 同僚・先輩との関係を大切にする:職場の人間関係は保育士の離職原因の上位に挙がります。日ごろから小まめなコミュニケーションを心がけ、困ったときに相談できる関係を築いておくことが重要です。
- 体調管理を最優先にする:感染症にさらされやすい職場環境のため、睡眠・栄養・手洗いうがいの徹底が基本になります。有給休暇を取りやすい職場かどうかも、長く働けるかどうかを左右します。
キャリアアップの方法
保育士としてのキャリアは、現場での経験を積みながら段階的に広げていけます。代表的なキャリアアップのルートを紹介します。
- 主任保育士・園長へのステップアップ:現場経験を重ねてリーダーシップを発揮し、主任や副園長、園長へと昇進するルートです。マネジメントスキルや保護者対応力が求められます。
- 専門資格の取得:幼稚園教諭免許・社会福祉士・介護福祉士など、隣接領域の資格を取得することで活躍の幅が広がります。保育士等キャリアアップ研修を受講すれば処遇改善加算Ⅱの対象となり、給与アップにつながります。
- 企業内保育所・病院内保育など多様な職場への転向:一般的な認可保育園以外にも、企業内保育や病児保育、児童発達支援など、専門性の高い分野へキャリアを広げる選択肢もあります。
よくある悩みと対処法
保育士が抱えやすい代表的な悩みと、その対処法をまとめます。
- 書類作業・制作物が多くて残業が増える:ICT化が進んでいる職場への転職や、業務効率化ツールを導入している施設を選ぶことで改善できます。
- 保護者対応が難しい:クレームや要求への対応は一人で抱え込まず、主任や園長に早めに相談することが大切です。記録を残しておく習慣をつけましょう。
- 給与が低いと感じる:処遇改善手当の活用状況を確認し、転職することで年収アップを狙うのも有効な選択肢です。転職サイトに相談すれば、給与水準の高い求人を紹介してもらえます。

